新聞記事文庫 鉱業(06-112)
日本工業新聞 1942.2.19(昭和17)


北海道の石綿開発

相次いで本格的稼行


北海道に於ける石綿砿区の本格的開発は最近石綿の供給関係が漸次逼迫して国内に於ける資源の獲得が旱天の雲影として俟たれて居る折から関係方面から早急の実現を期待されて居るが、その最も大規模なものである北海道石綿開発は三、四月ごろには本格的稼行に入り、つづいて秩父セメント系の山部石綿も六月ごろ運転開始に到達する見込みである、北海道石綿開発の方はすでにその試製品として相当高品位のものを得て居るが、山部石綿も過般これに劣らないものを作り得たと伝えられて居る、残る一社の扶桑石綿はこの二社に比して最も遅れて居るが、同社の生産計画はエタニットパイプの自給を主体とした小規模なものであり、実現してもそう大きなものは当初から期待出来ないから北海道石綿開発、山部石綿両社の操業開始によって大半の目的を遂行するものといえよう



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