兵庫県南部地震記録紙 1995年1月17日午前5時46分 M7.2−この経験を今後に生かすために−
社団法人兵庫県放射線技師会 平成7年1月 P23〜P24


兵庫県放射線技師会事務所の状況

総務委員会委員長(現副会長) 今井 方丈

1.被害の概要

 兵庫県放射線技師会事務所は、兵庫県南部地震激震地域の中心地に位置し、多大な影響を受けた。
 幸い、全倒壊は免れたものの、事務所のある甲南サンシティービルは半壊状態となった。
 ビル復旧工事の修繕見積り額は、約 2,200万円であった。ビルの管理組合には現有の修繕積立金約1,450万円はあるもの、差額は臨時徴収することとなった。兵庫県放射線技師会に割り当てられた金額は約23万円であった。
 破損物品を買い換えるとすれば、約100万円を要し、物品被害の一覧表を別表に掲載した。

2.小生の現場視察

 地震発生2日目1月18日の夕方、勤務後余震を気にしながら事務所を目指して歩いた。途中の民家は全半壊が多く、倒壊家屋が道路を塞いでいた。道路もあちこちで陥没しており、甲南サンシティービルの前も例外ではなかった。エレベータは停止したままであったが、電気だけは通電されていた。階段で10階まで上がらざるを得なかったが、大きな余震が来ないことを祈りつつ、恐る恐る上がった。
 1011号室は、扉が若干開いたので、中へ入った。机、スチール棚、書類整理棚は移動や転倒し、書物・書類や事務用品はほとんど床に散在しており、足の踏み場もない状況であった。
 一方、1013号室は扉が10cm程しか開かず、かろうじて手を差し入れ、電灯のスイッチを入れた。こちらも1011号室同様、ひどい有様であった。扉が開かないのは、スチール戸棚が扉へ倒れかかっていたためで、私一人の力ではどうすることも出来なかった。

3.事務所の復旧作業

 事務所は使用不可となり、急遽、神戸市西区にある大森会長のマンションを仮事務所とした。事務員は仮事務所に詰め、会員の情報収集に努めた。
 元町の事務所は、会員や事務員により、徐々に復旧作業を行っていたが、大型の備品の移動は容易ではなかった。2月4日に、総務委員会を中心に会計、事務員、理事や会員の有志による大がかりな復旧作業を行い、事務所機能を回復させた。
 また、破損した備品は破棄せざるを得なかったが、その補充の見込みが当面はたたず、必要な物品は会員からの寄贈や無料借用により賄った。
 なお、平成7年度会計から破損したパソコンを購入することとなり、他の物品は平成8年度以降の会計より徐々に補充することとなった。

4.事務所機能の回復

 翌々日の2月5日(月)より、元町の事務所での事務処理が復活した。
 しかし、断水状態は続き、トイレの使用も出来ない状況での事務処理はきびしいものであった。清瀬事務員は、食事を抜き、水を摂取せず、トイレへ行かなくてもいいようにして、一日の会務を行った。
 また、震災による業務量の増加および会員との連絡を密にするため、3月末まで月曜日〜金曜日まで(通常は月、水、金)事務員は事務所に詰めた。

5.最後に

 現在、事務所はやや不便さを残すものの、ほぼ従前の会務が行えている。平成8年度中には物品もほとんど補充される予定であり、100%の回復も間近である。
 事務所の復旧作業にご尽力を頂いた会員および事務員の方々に感謝いたします。
 また、物品の寄贈あるいは無料貸与頂いた会員の皆様にも深く感謝いたします。

《事務所備品被害》

A.重大な被害(新規購入等必要と思われるもの)

B.比較的軽い被害(そのまま何とか使用可能なもの)

C.修理必要箇所

D.点検修理必要なもの

※上記備品等は、正規備品以外に会員・事務員の寄付によるものもある。
※金額については、減価償却は考慮しない。買い換える場合の金額とみなす。
※金額の不明のものは、とりあえず0円としている。


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