震災に関連した調査の概要

1. 阪神大震災緊急被害状況調査

 阪神大震災直後の1月23日から31日にかけて、本所議員会社等約270社を対象に現在の活動状況と意見要望についてアンケート調査を実施した。回答社数は111社で、事業を再開した企業は33社にとどまった。要望項目としては、交通網、ライフラインの早期復旧の要望が多数を占め、道路交通対策、金融面の支援措置を求める声が相次いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2. 会員事業所被災状況調査

 内容はZ.会議所の被災状況と本所業務の対応状況(1.会員の被災状況)の会員関係の項目で紹介。

3. 商店街・小売市場の営業再開状況調査の実施

 震災直後、物資の輸送ルートが麻庫状態となり、食品をはじめとした生活物資の不足が憂慮された。行政当局においても生活物資の確保が最重点課題になっており、笹山幸俊神戸市長も商店街、小売市場に対し、その早期営業再開を要請していた。

 食品流通の要である卸売市場も震災によって大きな打撃を受けた。兵庫港の専用岸壁等が大きく損壊した中央卸売市場・本場や東部市場は大きな被害を受けたが、早くも翌日の1月18日にはセリが再開され、食品の安定供給が図られたのである。なお、農林水産省をはじめ関係者の尽力により、全国から送られてくる生鮮食料品の輸送トラックは交通規制の対象外となり、卸売市場の復旧工事も旧ピッチで進められるなど、格段の配慮がなされた。

 このような情勢の中、本所は震災直後から神戸市内の商店街・小売市場の被害状況を把握するため、神戸市当局と連携し、支部経営指導員の現地訪問による実態調査を数回にわたって実施し、早期立ち直りに向けた支援を実施したが、震災1年後の営業再開率は75.9%となった。

 【営業再開率の推移 *被災6区対象】

 

 

区 分

 

 

団体数

 

 

店舗数

 

(店)

被災状況

営業再開状況

平成8年

平成7年

1.19

7.17

3.12

2.1

全損店舗数

 (店)

全損率

(%)

再開店舗数

(店)

再開率

(%)

再開率

(%)

再開率

(%)

再開率

(%)

商店街

216

9,603

3,188

33.2

7,316

76.2

62.8

46.1

23.3

小売市場

80

2,048

930

45.4

1,523

74.4

67.7

47.5

23.4

合 計

296

11,651

4,118

35.3

8,839

75.9

63.7

46.4

23.3

4. 市内外資系企業阪神大震災被害調査結果について

 本所では、以前より外国公館、外資系企業等の神戸への誘致について調査、研究を行ってきたが、この度の阪神大震災の発生により、2月、神戸市内に拠点を持つ外資系企業51社(うち本所会員企業は23社、45.1%)に対して電話による緊急ヒアリング調査を行った。幸いなことに、51社のうち、76.5%にあたる39社と連絡がとれ、調査回答のあった39社の従業員全員が無事とのことであった。

 調査39社のうち、社屋の被害については、重大な被害はなかったと回答したのは33社(84.6%)、全半壊、立入り禁止等の被害があったと回答したのは6社(15.4%)あった。また、30.8%に当たる12社が仮事務所を設置するなどの対応を行い、94.9%の37社がすでに営業可能の状態にあった。

 今後、神戸から移転する可能性があるかとの質問には、「神戸から移転しない」27社(69.2%)、「神戸市内に移転する」1社(2.6%)、「神戸市内に移転先を検討中」1社(2.6%)という結果となり、今回の震災後、神戸市外に移転することを決定した企業は1社にとどまった。

5. 阪神大震災の影響に関する調査

 平成7年3月、県下に本社を有する企業1,300社を対象に、阪神大震災の影響に関する調査を実施した。回答社数は527社(40.5%)で、アンケートの取りまとめに当たっては「神戸市内」、「阪神・淡路の被災地(災害救助法の発動された神戸市以外の地区:尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、津名町、淡路町、北淡町、一宮町、東浦町)」、「その他の県下」の3つに地域を区分した。

 今回の震災により被った自社の被害について、地区別に見ると、特に神戸市内で深刻な回答が多く、「極めて大きな被害を受けた」「大きな被害を受けた」の合計が、神戸市内では50.8%を占めた。しかし、本社機能、生産拠点の一時移転については、「必要ない」との回答がそれぞれ86.0%、91.0%を占めた。「移転した」との回答を地区別に見ると、他地区に比べ神戸市内で割合が高かった。

 

 

 

 

 

 

 

 事業を再開し、売上高が震災前の水準に戻る時期については、神戸市内では「1年以上かかる」との回答が36.8%と最も多く、今後も相当の期間にわたって、震災の影響が続くとの見方が大勢である。

 平成7年度の売上高予想について、震災が無かった場合と比べて、どのような影響を受けたかを増減割合によって尋ねたところ、地区・規模・業種にかかわらず、すべてのグループで回答数がもっとも多かったのは「10〜29%の減少」との回答であった。

 平成7年度の設備投資計画については、「未定」が25.2%となり、神戸市内企業の4社に1社が未だに来年度の方針を定められないままとなった。

 震災に起因する金融の問題については、「特に問題はない」との回答は、神戸市内の企業で40.7%にとどまり、深刻となっている様子がうかがえた。

6. 震災後の貿易関連企業経営動向に関する調査

 貿易関連企業の現況を把握し、業界の復興策を探るため、3月上旬、貿易部会員624社を対象にアンケート調査を行った。回答社数は224社(35.9%)であった。

 事務所、工場などの被災状況については、126社(約6割)が「全半壊」と回答し、うち35社は市外に事業所を移転し、営業を再開していた。

 また、回答企業のほとんどか、輸出入の拠点を震災により機能麻癖に陥った神戸港から大阪港をはじめ、名古屋港、横浜港、東京港へシフトしていることが明らかになった。そのため、代替港からの陸送、通関に要する時間と諸経費の増加が収益を圧迫し、経営上の重荷になるという事態を招いた。

 神戸港復興後の再利用度については、回答企業196社のうち、165社(84.2%)が「従前と同程度」、28社(14.3%)が「従前より減少」、3社(1.5%)が「利用しない」と回答しており、代替港に定着しつつあることが浮き彫りとなった。

 今後起こるであろう経営上の弊害については、「諸経費の高騰が収益の圧迫や競争力の低下を招き、成約がますます困難になる」、「震災のイメージが強く、海外のバイヤーが神戸に対して不安感を持ち、海外からの引き合いおよび成約が減少する」などが挙げられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7. 阪神大震災に伴い市外に移転した会員の市内復帰状況調査

 今回の震災に伴い、市外へ仮事務所等を設け一時移転した本所会員企業293社に対し、平成7年3月27日付けで牧会頭名による神戸への早期復帰の要請状を、笹山市長名の同趣旨のメッセージとともに送付した。その際、事業所の神戸復帰についての意向等をアンケートし、平成7年4月末日までに263社から回答が寄せられた。

 293社の回答状況は、@81社(30.8%)が既に神戸市内に事業所をもどした。神戸に事業所を戻す予定との回答はA169社(64.3%)で、うち49社(18.6%)については戻る時期が決まっていると回答、120社(45.6%)は戻る時期が未定との回答であった。残るB13社(4.9%)については、神戸には戻らないとするところや休業、解散との回答が寄せられた。いずれにしても@、Aの合計250社(95.1%)もの会員が市内へ既に復帰、あるいはそれを強く希望する回答が寄せられた。

8. 阪神大震災におけるコンピュータ関連被害美態調査

 平成7年4月、未曾有の大災害におけるコンピュータのソフトウェア、ハードウェア及び経営データ等の被害実態を把握し、今後の防災体制の整備に役立てるため、調査を実施した。対象としたのは、神戸、尼崎、西宮、伊丹、芦屋に事業所を有する企業1,973社で、うち503社(25.5%)から回答があった。

 阪神大震災による影響のポイントは水、電気、電話、通信回線、交通手段等のライフラインが断たれたことであった。コンピュータに直接被害がない場合でも、使用ができず対応ができなくなるケースが続出したわけである。このほか、ビル倒壊、損壊、火災による影響も甚大で、データの分散保管の重要性をあらためて認識したとの回答も多い。ハードウェア、ソフトウェア及びデータ喪失が経営に及ぼした被害額(平均)は、ハードウェア1524.0万円、ソフトウェア2665.2万円、データ喪失によるもの1748.9万円となった。500万円未満までの被害が6割から8割を占めているが、中には1億円以上の企業もあり、経営に及ぼす影響は甚大なものであると考えられる。

被害額

 

集計数

最小値

最大値

ハードウェア

170件

1524.0万円

0.3万円

100000.0万円

ソフトウェア

43

 2665.2

   2.0

 94000.0

データ喪失による

24

 1748.9

  20.0

 20000.0

 今後の防災対策については、「何らかの対策を行う」とする企業は7割に達している。特に、「震災を機に防災対策を行う」との回答(39.7%)が多く、今回の震災で危機意識が高まったと思われる。

 具体的な対策としては、「重要なソフトデータは常時コピーし分散保管する」とする回答が最も多く、企業規模に関わりなく8割を越している。

具体的にどのような防災対策を考えているか(複数回答)

 

集計数

ハードの耐震

対策を行う

自動消火シス

テムを設備す

重要なソフト

データは分散

保管する

バックアップ

センターを設

ける

そ の 他

 全 体

317件

29.3%

3.2%

85.5%

11.0%

9.5%

   大企業

154

32.5

5.2

81.2

10.4

13.6

   中小企業

  163

26.4

1.2

89.6

11.7

5.5

   製造業

140

30.7

5.0

86.4

9.3

10.0

   非製造業

177

28.2

1.7

84.7

12.4

9.0

 

 

 

 

 

 

 

 

 9. 震災復興のための事業資金調達に関するアンケート調査

 被災中小企業者がどのように資金調達を行ったか、また今後の本格的な復興に向けてどの程度の事業資金が必要なのか等、資金調達に関する実態および意見・要望を把握するため、5月28日より6月8日にかけてアンケートを実施した。対象は本所会員企業のうち無作為に抽出した中小企業1,158社で、回答社数は324社(28.0%)であった。

 国、県、市などの災害復旧融資の借入をおこしたかどうかについては、回答企業の77.5%に当たる251社が震災復旧のために借入を「申込した」と回答した。

 申込先については、重複の回答もあるが、「兵庫県の制度融資」(49.0%)、「国の制度融資」(44.6%)、「神戸市の制度融資」(30.7%)、「民間金融機関」(15.5%)の順となり、大半が公的融資に集中した。これは、公的資金の融資条件の良さが反映された結果と言える。災害復旧融資の借入申込みをした251社のうち、「公的資金の借入申込みをした」企業は、名寄せで数えると238社で全体の94.8%にのぼり、公的資金への依存度の高さが伺えた。

 公的資金の借入決定額に対する満足度については、「満足している」が36.6%、「ほぼ満足している」が34.0%となり、全体の約7割が借入決定額を評価していた。反面、「満足できず金策中」が18.5%あり、「全く不満であり復旧計画立たず」と回答した企業はわずか2.9%に過ぎない。なお、「どちらとも言えない」と回答した企業は調査時点でまだ借入の可否が決定していないものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 今後の本格的復興のための必要額は、「必要なし」(32.7%)、「1,000万円以内」(21.0%)、「〜3,000万円」(15.7%)、「〜5,000万円」(6.5%)の順となった。このアンケートは、小規模企業からの回答がおよそ7割を占めたこともあり、今後はできるだけ借入額を抑え、できれば借入をおこさずに乗り切ろうとする姿勢が見られた。なお、「必要なし」と回答した企業の中には、「既に資金調達は完了した」とする企業がある反面、「返済負担も増えるのでこれ以上借入しない」という意見も多数あった。

10. 阪神大震災に関する被害及び今後の神戸経済に関する調査

 阪神大震災から半年を経過したのを機に、改めて被害の実態を把握し、今後の神戸経済の方向を探ることを目的に、7月24日〜8月4日にかけて、本所会員4,681社を対象に、アンケート調査を実施した。(回答率23.3%)

 阪神大震災による直接被害総額については、「500万円未満」(25.6%)との回答が最も多く、次いで「1〜3千万円未満」(21.4%)、「1〜5億円未満」(16.8%)と続く。また、「1億円以上の被害があった」との回答を合計すると、23.0%と約4分の1にものぼった。

 また、震災による機会損失や得意先の喪失などの間接被害総額については、「1〜5億円未満」(25.1%)との回答が最も多く、次いで「1〜3千万円未満」(22.6%)、「5千万〜1億円未満」(13.4%)と続く。また、「1億円以上」の被害が出たとする企業は36.5%にものぼり、直接・間接被害ともに、甚大な被害が出ている結果となった。

 震災後、事業を展開する上で、市内事業所の役割について問いたところ、「これまで以上に重要となる」(25.5%)と「現状と変わらない」(64.8%)との回答を合計すると、90.3%となり、9割もの企業が震災後も市内事業所の役割を重要視している結果となった。一方、「今後小さくなる」との回答は9.8%にとどまった。

 震災から神戸経済が本格的に復興する時期については、「9〜10年後」(39.3%)との回答が最も多く、次いで「5〜6年後」(33.6%)、「3〜4年後」(14.5%)と続く。一方、「1〜2年後」と短期間のうちに回復するとみる企業はわずか2.3%に過ぎず、復興には長期間かかるとの見方が多い。

  神戸経済が復興する時期(全数)(%)

 

 

 

 

 

 

 

 

  神戸経済の復興・再生にとって重要と思われるプロジェクトについて聞いたところ、「東西・南北

 軸の幹線道路の整備」(61.2%)が最も多く、次いで「地下鉄海岸線の開発」(31.5%)、「駅前再開発の推進」(29.4%)、「港湾機能の高度化」(29.4%)、「神戸空港の建設」(28.4%)などが上位に  あげられ、交通・物流面でのインフラ整備を望む声が多かった。

 神戸経済の復興・再生にとって重要と思われるプロジェクト

                  上位10項目(1,023社)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11. 道路問題に関するFAX調査

 本所が実施した「道路問題に関するFAX調査」によると、道路渋滞等が続く現在の道路事情に対し、約8割の企業が不満を持ち、約9割の企業が事業活動に悪影響があると回答。震災による道路事情の悪化が、物流コストの増加や来街者減など、事業活動に深刻な打撃を与えていることが浮き彫りになった。

 同調査は8月上旬から中旬にかけて、本所議員等250社を対象に実施。146社から回答があった(回答率:58.4%)。

 この結果、現在の道路復旧に向けた行政、公団等当局の対応と現状の道路事情に対する評価では、約9割の企業が当局の対応を評価している一方、現状の道路事情を不満とする企業は約8割に上り、さらなる改善を希望している。

現在の道路事情が事業活動に及ぼす影響度

 

 

 

 

 

 また、現在の道路事情が事業活動に及ぼす影響では、「悪影響がある」と答えた企業が54.1%と最も多く、次いで「悪影響が大きい」が35.6%、「あまり影響がない」が10.3%となり、約9割の企業が事業活動に何らかの悪影響を受けていると回答している。具体的には、配送効率低下による物流コストの増加や、来街者減による販売・売上不振などを訴える声が多い。

 特に支障をきたしているポイント等については、路線では、国道2号線、43号線、区間ではポートアイランド、六甲アイランドへの出入り口が最も多く挙げられている。

 また、道路の復旧に向けて、今後、行政、公団等に望むこととしては、車両通行規制の廃止・緩和や、昼夜兼行による復旧工事のスピードアップ、阪神高速神戸線の早期復旧、不法駐車の取締り強化などに意見が集中した。

12. 阪神大震災による経営への影響及び神戸の復興に関する調査

 阪神大震災より1年を経過した時点で、震災が経営に与えた影響を改めて把握するとともに、神戸経済の復興について調査するため、平成8年1月29日から2月15日にかけて、本所会員4,145社を対象にアンケートを実施した。(回答率30.0%)

 売上・生産高の回復程度については、「100%回復」(22.1%)との回答が最も多く、次いで回復の一歩手前の「90〜99%」(17.5%)、「80〜89%」(16.5%)と続いた。既に回復し増加している企業が13.3%ある一方で、完全回復には程遠い「80%未満」の企業も未だ30.6%あり、市内企業の経営環境は依然として厳しいと言える。

 売上・生産高の回復程度について(全数)

 

 

 

 

 

 

 

 

 売上・生産高の回復する時期については、「震災後2年以上かかる」(34.3%)との回答が最も多く、震災の影響が2年以上長引くと見ている。また、「1〜2年未満かかる」(22.9%)との回答を合計すると57.2%となり、約6割もの企業が阪神大震災の影響が1年以上長引くと見ている。

 経営状態の復旧・復興スピードについては、「やや遅れ気味」(31.6%)と「かなり遅れ気味」(12.5%)との回答を合計すると44.1%となり、4割強の企業が復旧・復興スピードにおくれが出ていると見ている。一方、「かなり早い」(10.8%)と「やや早い」(17.3%)との回答の合計は28.1%と3割弱にとどまった。

          経営状態の復旧・復興スピー村こついて(規模・業種)

 

 

 

 

 

 

 

 復興を進める上で特に問題となっている点については、「交通事情の悪化」(71.5%)が最も多く、次いで「売り上げ低下」(42.5%)、「得意先・取引先の喪失・減少」(26.4%)、「都市計画の遅れ」(18.9%)と続き、交通問題に7割強の回答が集中した。

 神戸経済が復興する時期については「9〜10年後」(41.2%)との回答が最も多く、その復旧・復興スピードについては、「やや遅れ気味」(41.7%)と「かなり遅れ気味」(24.2%)との回答の合計が65.9%となり、約7割の企業が神戸経済全体の復旧・復興の遅れを感じている。一方、「かなり早い」(4.3%)と「やや早い」(20.3%)との回答の合計は24.6%となり、4分の1にとどまった。

阪神・淡路大震災被害 復旧・復興状況(平成8年1月末現在)

1. 兵庫県南部地震の概要

  発生日時  1995年1月17日 午前5時46分

  震  源   淡路島(北緯34.6'、東経135.0')震源深さ約20km

  地震の規模  マグニチュード7.2、気象庁震度階級では震度7

2. 被 害 状 況〔1/29兵庫県阪神・淡路大震災復興本部〕

(1) 災害救助法指定市町 10市10町

 神戸、尼崎、明石、西宮、洲本、芦屋、伊丹、宝塚、三木、川西市、津名、淡路、北淡、一宮、五色、東浦、緑、 西淡、三原、南淡町

(2) 人的被害  死  者  6,279名(うち神戸市 4,484名)

        負傷者   34,900名(  "   14,679名)

        行方不明    2名(  "      1名)

 ※死者については、特に耐震に十分でない古い木造家屋倒壊による圧死者が約9割、うち高齢者が半数以上を占めるなど高齢者への被害が相対的に多くなった。

 ※被災地全体の死者数は6,308名。

(3) 家屋被害  全壊・全焼家屋    99,996棟・188,068世帯

           (うち神戸市 62,010棟)

         半壊・半焼家屋   100,166棟・227,591世帯

            (うち神戸市 32,114棟)

           合 計    200,162棟・415,659世帯

 ※神戸市では12月に全壊・全焼67,421棟、半壊・半焼55,145棟と上記数値を修正している。

(4) 避難者数 神戸市内の待機所・旧避難所 39箇所・690名

       〔参考〕最大時1/20〜24 1,153箇所・342,293名

              (うち神戸市 599箇所・236,899名)

(5) 被害総額(4/5)推計)約9兆9,268億円

 ※兵庫県下年間総生産19兆3千億円の2分の1に相当。

(6) 住  宅

 昨年8月11日に完成した応急仮設住宅48,300戸には、約9万人が入居中。住宅復興3か年計画では12万5千戸の建設を予定している。

(7) がれき処理震災により発生したかれきは約2,000万トン。(内訳は、家屋倒壊によるものが約1,450万トン、道路など公共工事関係が約550万トン)

 本年1月末までの解体進捗率は91.5%、埋め立てや焼却、リサイクルなど最終的な処分が済んだのは全体の69.0%となっている。

(8) 主要道路の復旧見通し

 ○阪神高速道路3号神戸線「月見山〜武庫川」不通→平成8年10月末頃全線開通予定

  月見山←―――→若宮←―――→京橋←―――→摩耶←―――→深江←―――→武庫川

      10月末   8月末   2月19日  8月末   10月末

 ○ハーバーハイウェイ「神戸大橋〜摩耶」不通→神戸大橋・新港4突ランプ8年夏予定

(9) 雇用情勢(兵庫県 パートタイムを含む カッコ内前年比)

 

11月

12月

8年1月

有効求人倍率

0.51倍(0.63倍)

0.51倍( 0.64 倍)

0.51倍(0.67 倍)

有効求職者数

92,976人(12.8%増)

83,988人(11.6%増)

85,311人(13.7%増)

有効求人数

49,186人(23.4%増)

43,352人(24.8%増)

44,945人(30.6%増)

新規求職者数

14,383人( 6.5%減)

11,061人(6.5%減)

19,172人(8.5%増)

新規求人数

16,425人(21.6%増)

13,362人(15.1%増)

19,707人(41.7%増)

雇用保険の受給者数

(震災特例受給者含む)

43,179人(13.4%増)

39,824人(8.7%増)

38,715人(12.1%増)

雇用調整実施計画事業所数

815事業所・対象19,651人

606事業所・対象18,745人

477事業所・対象18,563人

3. 神戸市の産業の復旧・復興状況

(1) 港湾(3/21 神戸市、神戸税関)

 

 

 

○230バースが被災

○本格復旧後の公共・公社バース総数170(埋立て等によりバース総数が減少)をベースにすると、4割の69バースが利用可能(仮復旧を含む)。

 ※昨年3月には107バースが利用可能となったが、本格復旧工事開始に伴い減少

○コンテナバース38中12バースが暫定供用されている。

 ※六甲アイランド南東部の仮設桟橋埠頭が11月13日より供用されている。

○1月の輸出貿易額     2,622億円  (平成6年同月比 84.0%)

  〃 輸入貿易額     1,854億円  (   〃    95.0%)

  〃 外航船入港数     686隻   (   〃    86.1%)

  〃 コンテナ貨物取扱量 162,023TEU(   〃    89.2%)

                   ※TEUは20フィートコンテナの個数を表す

  定期航路数(新規13航路を含む)は156航路(震災前201航路の87%が回復)

 ※震災前201航路が開設されていたので、回復率は87%。

(2) 製 造 業

 平成8年1月の県下鉱工業生産指数は85.4%(前月比4.2%減)

〔地場産業〕

○ケミカルシューズ業界(日本ケミカルシューズ工業組合)

  震災で組合員の8割が被災したが、加盟214社の9割以上が営業を再開している。

  本年1月の生産量は110万2千足 (平成6年同月比51.4%)、生産額は23億8,700万円(同54.3%)。

○酒造業界(灘五郷酒造組合)

 組合員すべてが被災し1社は平成7年7月に廃業、現在も加盟51社のうち一部再開していない企業があるが、出荷量は大手を中心にほぼ通常に戻っている。平成8年1月の庫出量は16,869Kl(平成6年比16%減)。 酒造年度(平成6年7月〜7年6月)ベースの出荷量は36万2,392Kl(前年比88.4%)。

〔大手製造業〕

 大手企業の被害総額は、川崎重工業120億円(一般商船を坂出へ移転)、叶_戸製鋼所1,100億円、住友ゴム工業200億円(神戸工場を閉鎖、オートバイ用タイヤは名古屋工場、ゴルフボールは福島県白河へ生産を移転)三菱重工業340億円。

 神戸市の仮設賃貸工場(長田区、西区)には248社、170戸が入居中。

(3) 商店街・小売市場

 震災では、商店街の約1/3、小売市場の約1/2が全損状態となった。

 垂水、北、西区を除く市内の全商店街・小売市場 (296団体、震災前11,651店舗)における今年1月までの営業再開率は75.9%(8,839店舗)。商店街・市場別に見ると、商店街が76.2%、小売市場が74.4%。また、再開店舗のうち仮設店舗の占める割合は835店舗(9.4%)となっている。

(4) 大規模小売店舗

 そごう神戸店 震災前の約1/3の売場面積(約16,000u)で営業中。平成8年4月28日に約41,000uで全面再開予定。

 大丸神戸店  震災前の約1/3の売場面積(約15,000u)で営業中平成9年春に約49,200uで全面再開予定。

 神戸阪急   従来どおり営業。約33,000u)

 ダイエー   7店舗を閉鎖したが、うち1店は再開、3店は仮設店舗で営業中。1店が営業休止中。

        ※1995年の売上高は震災後の営業休止や消費の落ち込みが響き、市内約1,392億円(前年比56.5%)、県内約2,262億円(同69%)となった。

 平成8年1月の市内百貨店の売上高は約116億円(平成6年比35.9%減)、県内全体では約188億円。(兵庫県百貨店協会)

(5) 観光関連産業

○ 観光施設(138施設、1/23 個神戸国際観光協会調べ)

  営業中          116施設(84%)

  近く営業再開予定     0施設(0%)

  営業再開が数カ月先か未定 22施設(16%)

 ※95年の神戸への観光客数は、前年比56%減の1,074万人となり、震災の影響の大きさを改めて示す結果となった。(神戸市経済局)

○ 宿泊施設(1/23 神戸市観光・ホテル旅館協会調べ)

  営業再開             74施設(88%)

  部分営業、仮営業再開       2施設(1%)

  今後約1ヶ月以内に営業再開予定  0施設(0%)

  長期休業、営業再開未定施設    8施設(9%)

(6) アパレル業

 神戸ファッションアソシエーション加盟49社中、本社ビルが全半壊したのは合わせて6社。アパレル業は大半が被害が軽微であったポートアイランドに本社を置いており、被災時が冬物と春物の端境期に当たったため、商品供給への影響は少なかった。商品展示会についても、一時市外で行った企業があった程度で、震災前同様地元で開催している。

以 上