大地震の被災動物を救うために : 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録 / 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会編. - 発行:[神戸] : 兵庫県南部地震動物救援本部, 1996.12. 請求記号:震災-7-156,318,319

動物救護活動への感謝をこめて

神戸市長
笹山幸俊

 兵庫県南部地震の発生直後からつづけてこられました「動物救援活動」がこのたび初期の目的を達成され、無地終了されたとお聞きし、動物救援本部の方々、並びに関係者の皆様方の1年4ヶ月に及ぶ心温まる取り組みに対しまして、心から敬意を表するものです。思い起こせば、震災当初の混乱した時期、神戸市には被災した市民から多岐にわたる切実な要望が寄せられておりました。その中で、「可愛がっていた動物を探したい。放浪している動物が恐いので何とかしてほしい。けがをしている動物がいるので助けてほしい」などの動物救護に関するものも数多くございました。その当時、神戸市としてもその大切さは認識いたしておりましたが、被災市民に対する救護活動を最優先課題として取り組む必要性から、被災動物対策を実施するまでの十分な人的余裕はなかったのが実状でありました。
 このような時、動物愛護と市民への危害発生防止を図る観点から、神戸市獣医師会、兵庫県獣医師会及び日本動物福祉協会阪神支部の皆様が中心となって、「兵庫県南部地震動物救援本部」を早々に設立していただきました。設立に際し、神戸市としては動物管理センター敷地を提供するなど動物救援本部の活動を側面から支援させていただきました。
 その後、「全国各地から貴重な浄財が寄せられ、ボランティアの輪も大きな広がりをみせるなど、市民、事業者、ボランティア、行政との連携が図られた先駆的なボランティア活動が動物救援本部を核として被災地で広範囲に展開されました。
 人と動物との共生できる社会への要求が高まる中、また過去に例のない大震災で既存の概念や制度の枠を越えた対応が求められる今日、この1年4ヶ月の間に皆様方が体験された貴重な活動を記録に止めることは誠に意義深く、本報告書が多くの方々にご活用されますことを念願してやみません。
 私たちは、震災の経験から謙虚に学び、その教訓を様々な分野で将来のためにいかしていかねばなりません。皆様方におかれましても、このたびの経験をこれからの動物愛護活動に反映され、充実した取り組みを展開されますことを祈念いたしまして、私の巻頭のごあいさつといたします。


(c) 1996兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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