大地震の被災動物を救うために : 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録 / 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会編. - 発行:[神戸] : 兵庫県南部地震動物救援本部, 1996.12. 請求記号:震災-7-156,318,319

ご挨拶

社団法人 日本獣医師会
会長 杉山文男

 阪神・淡路大震災から約2年を経過しようとしております。
 その激甚災害の発生当時を思い起こしますと、テレビ報道の時間経過とともに、死者の数、被害の状況が拡大していくのを見るにつけ、事の重大性、深刻さに背筋が寒くなるのを覚えたものでした。
 その後、思いのほか急速に復旧作業が進められているようですが、6297人にものぼる多くの尊い命が失われ、34900人の方が負傷し、また、未だに入院されている方や、仮設住宅住まいの方が多数おられる状況にあることを思いますと、その傷跡の大きさ、深さに心が痛み、改めて衷心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い再起、完全復活を祈念する次第です。
 この大震災では、(社)兵庫県獣医師会並びに(社)神戸市獣医師会の会員の方も多数罹災されましたが、自ら被害を被ったにもかかわらず、両獣医師会は、(社)日本動物福祉協会阪神支部と連携、協調して被災後間もない平成7年1月下旬には兵庫県南部地震動物救援本部を設置され、被災動物の救護活動を精力的に開始されました。
 以来今日まで、この救護活動に対して全国から寄せられ2億6千万円にのぼる義援金と獣医師会員を含む延べ2万人以上のボランティアの方々の善意に支えられながら、救援本部の並々ならぬご尽力、献身的な活動によって総頭数1556頭の犬猫等の動物を救護し、先般無事に兵庫県南部地震動物救護活動を終了されましたことは誠にご同慶の至りです。
 そして、救援本部では、このたび、これまでの活動記録をこのような立派な報告書としてとりまとめられたことに対しまして心から敬意を表します。自然災害が発生しないように願ってみても、残念ながらそれから逃れることはできず、大自然が何時その絶大なエネルギーを発散させるかは判りませんが、喉元過ぎれば熱さを忘れることのないよう、今後この貴重な報告書が不測の事態における備えとして多くの方に活用されることを願ってやみません。
 最後に兵庫県南部地震動物救援本部の関係各位のこれまでのご苦労に対しまして、重ねて深甚なる敬意と感謝の気持ちを表します。


(c) 1996兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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