大地震の被災動物を救うために : 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録 / 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会編. - 発行:[神戸] : 兵庫県南部地震動物救援本部, 1996.12. 請求記号:震災-7-156,318,319. p38-40

三田動物救護センター

三田動物救護センター

 三田市高次にある三田市農協が所有する土地は、兵庫県南部地震動物救援本部が設立されたときから、仮設救護センターの設置場所として考えられていた。しかし、実際にそこに動物救護センターが完成したのは2月13日であった。
 広さ約1,500平方メートルの土地を借り、犬舎2棟、猫舎1棟を主な施設として、翌日14日から被災動物の収容を開始した。
 4月10日、神戸動物救護センターに続いて、三田でもパドック式犬舎の建設が始まった。被災犬にとって過ごしやすい環境が与えられたのは、真夏の7月31日であった。

三田動物救護センター施設略図

被災動物の収容状況

 2月14日から11月30日の9カ月半にわたって、三田動物救護センターは被災犬250頭、被災猫210頭を保護収容した。2月13日の開設直後から多くの被災動物が収容され、4月半ばまでで、当センターが収容した被災犬全体の79.2%、被災猫全体の75.7%が収容された。その後、夏を過ぎたころより、被災猫の収容極端に少なくなり、その役目をほぼ終えた。こうした被災動物の収容頭数の減少をうけて、義援金の適正かつ効率的な運用を図るために、11月末をもって、三田動物救護センターはその役目を終えた。
 この間、被災動物の約半数(犬122頭、猫107頭)が新しい飼い主のもとで生活を始めた。

収容動物の健康状態

 神戸動物救護センターのビニールハウスと異なり、整地した後にプレハブ2階建を運び込み、収容施設にしたことから、動物たちにとってそれほど劣悪な環境ではなかった。しかし、神戸動物救護センターに収容された被災動物(34ページ参照)と同様に、収容直後から震災2〜3週間の間に何らかの異常を示す動物が多く認められた。恐らく、環境の変化も含めて地震による後遺症と考えられる症状であった。

異常を示すまでの日数(三田動物救護センター)


 7月31日、パドック式犬舎が完成した。この時点の収容頭数は、犬53頭、猫50頭であった。神戸動物救護センターと異なり、収容頭数も少なく、また動物の運動場を有するなど、それほど劣悪な飼育環境でなかったことから、もともと診療頭数は多くなく、パドック式の犬舎の完成によっても診療頭数が画期的に減少することはなかった。しかし動物たちにより良い生活環境を与えたことは間違いない。

三田動物救護センターの収容動物


(c) 1996兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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