大地震の被災動物を救うために : 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録 / 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会編. - 発行:[神戸] : 兵庫県南部地震動物救援本部, 1996.12. 請求記号:震災-7-156,318,319. p91-92

「参加して良かったボランティア活動」

 神戸では、大変おせわになりました。
 この度、ボランティアとして参加を思いたったのは、実際の話、ほんの気まぐれだった様な気もします。春休みが退屈だったこともあるし、残り少ない大学生活を少しは有意義に過ごしたいとの思いもありました。テレビや雑誌で報道されている被害現場を野次馬的な感覚で見物に行こうとしている自分と、何かの役に立ちたいと言う自分とが交錯しておりましたが、結果的には、好きな犬の世話が出来、多くの人達との出会いが出来たことは大きな収穫となりました。長田区に近づくにつれ、数十日前までは、そこには確かに人間としてごく普通のあたり前の生活があったはずです。焼け野原になっていたせいか、電信柱の数の多さだけが異常に目立ち、印象に残っています。家族同然の飼い犬をやむなく手離さざるをえなかった被災者にかわり、それ同然の世話をしてあげようとする先輩がたには、圧倒されるばかりでしたが、犬好きの点では、我が家でも犬を飼っており負けるものかとの気持ちもありました。
 犬に3回(ジョンに2回、その向かいの小屋に子犬に1回、エサやりの時)かまれたり、そうじの時に犬のシッコが、口に入ったこともありました。ハスキー犬のゴンが、なかなか散歩から帰ろうとせず、それならばと山を2つ越えた遠出の散歩もしたことがありましたが、つくづく飼い犬は人間がいないと、いかに無力な生き物であるかを感じ、だから飼い主は責任持って飼っていかなくてはと思いました。
 1週間という短いボランティア活動でしたが、今終わってみて、自分にどれほどの事が出来、自分の中に何が残ったかは、うまく言えませんが、将来かならず、この事がどこかで生きてくると思いますし、「ボランティアへ行こう!」と思った自分自身へも、まだまだ捨てたもんのじゃないなと、確認出来たような気がします。できれば、また参加したいです。最後に、ボランティアのみなさんへ、体調に気をつけてください。それと今回充実した1週間を過ごせたことに神戸動物救援センターの方々に、感謝いたします。
 「ボランティアへいっしょに行こう!」と、さそったにもかかわらず、「めんどうくさそう」と断った友人へ、「ざまあみろ!」
 末筆ながら、ジャンパーならびにトレーナーをお待ちしています。
日本大学理工学部 機械学科3回生
野村 健司

(c) 1996兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録編集委員会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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