生きる力は愛の中で育まれる : こうべキッズビタミンIの子どもたちの記録 / ビタミンIリーダー会編 - 発行:大阪 : 大阪YWCA(大阪キリスト教女子青年会), 1999.4. 請求記号:震災-7-330. p26

2)セルフエスティームとエンパワメントへの注目

 個々人の中での愛のエネルギーを考える時、セルフエスティーム(自己肯定感情)はその根幹をなすものである。人間のこころがあたためられている状態といえようか。認められたり、関心を寄せられたり、温かくみつめられたり、あるがままを受容されることによって、人間のこころはあためられる。セルフエスティームが高まっている状態である。

 この状態では自己開示(自分自身について心開いて語ること)が容易になってくる。そしてまた、人が語るものについても心開いて聴こうとすることがおこる。エネルギーを放出したり、取り入れたりする「人との相互作用」が可能になっている状態だ。

 エンパワメントは力を引き出している状態をいうが、これは引き出されている状態でもあり、相互作用の中で起こるものである。セルフエスティームが高まり、安心と信頼の関係の中で、相互作用しあって自己表現をしたり、行動したりできることはエンパワメントしている状態である。

 この状態を子どもたち同志の中で、子どもとリーダーの関係の中で、リーダー同志の関係の中で、仮設住宅住民の方と子どもたちの中で、住民の方とリーダーの中で、リーダーとスタッフの関係の中で作り出し、紡ぎ合っていったのである。


(c) 1999ビタミンIリーダー会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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