生きる力は愛の中で育まれる : こうべキッズビタミンIの子どもたちの記録 / ビタミンIリーダー会編 - 発行:大阪 : 大阪YWCA(大阪キリスト教女子青年会), 1999.4. 請求記号:震災-7-330. p28

7)専門家との連携

 大阪YWCAこころのケアプロジェクトでは、避難所訪問活動を立ち上げた時から専門家にスーパーバイザーとして関わって頂いたので、引き続いて立ち上げたビタミンIでも専門家を含んだ組織編成を行なった。
 もともとYWCAにはユースワーカー兼ボランティアコーディネーターという専門スタッフがいたが、それに加えて、外部から心理臨床家や精神科医の協力を頂いたことによって支援態勢はかなり充実していたといえる。こうした専門家の存在によって、子どもをサポートすること、リーダーをサポートすること、スタッフをサポートすることに複合的な効果があった。

 今回の青年ボランティアの経験交流のつどいでのシンポジウムもそうであるが、率直で親しみのある開かれた関係がそこにはあった。
 さまざまなリーダー研修会や振り返りミーティング、キャンプにおいて、専門家という権威ぶった上下の関係でなく、むしろ対等なパートナーシップを築き上げていくことができた。
 この相互作用の中で双方に成長や発見のある関係をつくれた。真に「共育者」であろうとした教育者たちであったといえる。

 キャンプで自ら1日がかりで地震おばけをつくり、神様に扮してその弔いをしたのは他ならぬスーパーバイザーであった。そのように、ひとりの仲間として参加し、心から楽しむことのできる開かれた専門家であったからこそ、ますますその存在は効果的であった。

 その点、いわゆる専門家然とした人では、このような活動の中ではあまり効果的な働きはできないであろう。専門家のパーソナリティもまたそれほどに大切なのである。今回、得難い方々に恵まれたことに心から感謝する。


(c) 1999ビタミンIリーダー会 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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