救援本部通信, No.3(1995.3.3号)

兵庫県南部地震障害者救援本部

1995.4.17. - 4p

請求記号:震災-7-z27


◆救援本部から

 ここのところ、救援本部事務局にもボランティアさんが入って、電話受けや発送作業など手伝っていただいています。先週は東京から一週間、今日から1ヶ月くらいは静岡より応援に来てくれました。今まで何らかの形でご支援のお申し出をいただいた方々(実際にボランティアに入っていただいた方も、まだ待機していただいている方も)に、月一回くらいでニュースを送っていこう(FAXネットの分と別に郵送で)ということで、3月10日頃にはその第一回目の発送ができそうです。
 地震から1ヶ月半経過する中で、ある程度動きも整理され、被災地の活動と、大阪の事務局の活動と整理されてきたように思います。
 早川福祉会館に避難している障害者のメンバーも、神戸に自分の家の様子を見に行ったり、大阪での活動を訪問したりと、ひとりひとりの生活づくりに向けて歩み始めたところです。
 人のネットワークと、お金と、体力…長期戦ですから、皆でぼちぼち行きましょ!


◆兵庫県に第2次要望を提出・申し入れ   

被災地障害者センターより

 2月27日に第2次要望をまず兵庫県に提出、申し入れを行いました。内容は『まちづくり』。
<内容>(前文を省略し、要望項目のみ記します:編集者)
1,設備について:今後建てなおす建築物について、必ず下記の設備を設置し、障害者や高齢者などが一人で利用できるように指導して下さい。
(1) 鉄道について:エレベーターもしくはスロープの設置/車椅子用トイレの設置/ホームと車両との間の段差と隙間の解消
(2) バスについて:今回、鉄道の普通区間で代替バスが運行されております。しかし、バスにリフトがついていないため、車椅子利用者は使えません。このような現状を反省し、今後は、車椅子で利用できるリフト付きバスを購入するように指導してください。
(3) 民間のビルなどの建築物について:エレベーターもしくはスロープの設置/車椅子用トイレの設置/車椅子で移動できる通路幅の確保
(4) 公共施設について:学校などは、今回の震災でも避難所となりました。しかし、エレベーターやスロープ、車椅子用トイレがないため、実際には障害者なとの避難所にはなりえませんでした。この結果を反省し、今後建設するすべての公共施設は、必ず下記の設備を設置して下さい。エレベーターもしくはスロープの設置/車椅子用トイレの設置/車椅子で移動できる通路幅の確保
2,準備過程において
 今後、まちづくりに関して検討する場合、必ず障害当事者の意見を聞く場を設けて下さい。また、まちづくりに関する検討委員会などを作る場合も、必ず障害当事者を委員に選出してください。
以上

・第2次要望は、メインストリーム協会が中心になって要望書を作ってくれました。第3時要望はひびき共同作業所が中心になって案を作り、関係者で検討をいただいています。でき次第、ご案内させていただきますのでご協力をお願いします。なお、第4次要望は、仮設住宅の課題になりそうです。


◆厚生省は2/23付高齢者・障害者向け地域型仮設住宅
の整備についての内容を発表した。

(趣旨) 避難所等において身体的、精神的に虚弱な状態にある高齢者、障害者等及びその家族を対象に、従前の居住地に比較的近い地域で、福祉等のケアを受けながら、半年間程度(事情があれは更新可)、生活することができるようプレハブ2階建て構造の地域型仮設住宅(寮形式)の整備を行う。


◆被災各地の新しい動き

神戸市
  • えんぴつの家は、大阪へ入浴旅行。心のゆとりも大切だ。
  • シティライトの炊き出しも定着した。
芦屋市
  • 麦の家の炊き出し、第1回目。
西宮市
  • 避難所の「総合教育センター」では、2月26日『スペシャル・エンターティナーズ』を開催。盛り上り最高。
  • 内障連の事務局にスタッフが応援に入った。
尼崎市
  • 新しい事務所が一つできる。炊き出しは毎日、引っ越し手伝いもやっている。事務所がオープンすれば案内したい。
  • 知的障害者の園田学園(高校)入学をめざした取り組みが展開されている。結果は不合格の通知。かねてより「解放教育をうたってきたはずの学園であるだけに、なぜ? 本人や親支援者の思いを踏みにじる結果に怒り!
明石市
  • 人工呼吸器をつけた子の普通学校入学を求める市教委交渉が行われ、市教委の前向きの回答を得た。

◆地域仕事していてほんとに良かった 〜尼崎・「ぽれぽれ」通信より

◇橋の下の「雑居工房」は、地震以来さらに振動が激しくなって、上を走る車の振動だか、余震だかわかりません。ここにも、牛乳パック回収運動関係の方々から、絶大な支援が押し寄せてきました。−略− 仕事の停滞でご迷惑をおかけしているにもかかわらず、みなさんから暖かい言葉をいただきます。ありがたい限りです。私たちは、障害者運動の仲間たちばかりでなく、仕事を通じておつきあいしている人達や環境運動平和運動の仲間たちに広く深く支えられていることを実感しています。だからきっと、誰よりも元気なのだろうと思います。
仮設住宅でフリー(無料)マーケットを実施しませんか
倒壊した家から何一つ持ち出せなかった人がたくさんいます。衣類食器、日用品、電気製品などの生活必需品がこれから必要です。(1)自分たちで運んできて、(2)自分たちで会場を作り、(3)みなさんに自由に選んでもらって(4)残ったものは、自分たちが持って帰る。
ご連絡下されば、場所を紹介します。
*自力で各地に届けてください。  みんなの労働文化センター

 

◇ボランティアスタッフ奮戦記 Yさん  被災地障害者センターから

 −略−私はまだ5日目ですが、楽しく活動しています。1週間や半月位をメドにユニークなメンバーが入れ替わり立ち替わり現れて、障害者・障害児の生活再生と支援という大きな方向を共有しながら、それぞれの人生経験を交わし合うので、学ぶことは多いです。地震は、確かに生活に深刻な影響を与えましたが、逆にこれまでの「当たり前の生活」を揺さぶり、再び考え作り直さざるを得ない状況をを生み出しています。例えば、私が送迎をしている養護学校は避難場所として開放され、文字通り地域の拠点として機能していたり「えんぴつの家」の餅つきなども街の元気を鼓舞しながら、人と人との交流を自然に実践しています。郊外の「しあわせの村」は、高齢者の通所や入所施設としてではなく、神戸の大浴場になったり、自衛隊の災害救助出撃基地になっていたり。これまでの「当たり前」の様相がどんどん組み替わっています。−中略−
 ただし悩みに苦心する、そのことから、物資を効率よく運ぶだけの活動ではない、何か別の質を持ったものが、だんだん見えてきそうとも言えるでしょう。


◆収入現況

 2月上旬まではほとんどが個人カンパでしたが、団体からの支援金、全国各地の街頭募金収益が占める割合がだんだん増えてきました。2月27日現在、全部で800件、2400万円あまりのカンパを集約しています。
 復興助成、融資等は法人団体が対象、一般の何百億円もの義援金の配分も法人施設などに行きます。建物も古く一番被害の大きかった無認可の作業所・グループホーム・お店・自立生活センターなど、民間の任意団体は、被害調査すらされていません。
自分達の手で被害調査や在宅障害者訪問活動、行政交渉などを進めています。これからのために、いっそう、基本となるまとまった額のお金が必要です。
救援本部によせられているカンパは、障害者の任意団体としては前例のないハイペースですが、この調子でさらに支援の輪を広げよう!!

◆支出現況

支出は400万近くになりました。うちわけは被災地で活躍している携帯電話など情報通信費160万円のほか物資購入、被災地事務所活動経費、ボランティア保険、大阪での一時避難生活を支える支出など。


(c)1995兵庫県南部地震障害者救援本部 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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