KSKQ障害者救援本部通信, No.13(1995.11.22号)

兵庫県南部地震障害者救援本部

1996.3.18. - 12p

請求記号:震災-7-z27


がんばろ 後藤さん いっしょに!

 重度の脳性マヒ障害者 後藤千代子さんは、震災前は西宮市の市営住宅で在宅生活を送っていた。ご両親とお姉さん夫婦の5人暮らしであったが、震災以前は主に高齢のご両親と54歳のお姉さんが後藤さんの介護を担当。在宅障害者として阪神障害者解放センター作業所「キントーン」に通う日々を送っていた。
 震災の被害はまぬがれたものの、ちょうどその時トイレで起きていた後藤さんを介護していたお姉さんの幸子さんが、倒れてきたタンスで腰を強く打って骨折し入院してしまった。さらに悲しいことに、震災前から人工透析を受けていたお母さんも2月になってから容態が悪化して亡くなられた。
 後藤さんは地震の直後からピア大阪(早川福祉会館)に一時避難していたが、その間にお母さんの死とお姉さんの入院という悲しい事件が相次いで身にふりかかったのだ。

[写真あり “らくだはらくか?”のティピの中で仲間たちと誕生パーティー(写真左) 省略]

 3月になって西宮に戻ってからも、81歳のお父さん一人では自宅での後藤さんの介護は無理なためとりあえず阪神障害者解放センターで他の障害者の仲間と女性職員との共同生活を始めた。しかしお母さんが亡くなったショックと震災以降の慣れない生活の疲れから、「死にたい」ともらしては泣く毎日。後藤さん自身としては震災前のように家族と共に生活を続けたかった。が、腰の骨を折ったお姉さんは退院後も容態が回復せず、後藤さんの介護は難しかった。
 「施設に入るか、自立生活か?」後藤さんにはこの二つの道しかない。だが52年間ずっと家族の間で暮らしていた後藤さんにとって、自立生活を選ぶことは決して容易ではなかった。生活や健康の管理、多くの介護者とのかかわり。何もかもが後藤さんにとって未知の経験ばかりである。お姉さんも「もっと前に多くの人達と出会っていたら・・」と妹のこれからを思い涙を流した。
 西宮に戻ってからもショートステイを繰り返していた後藤さんであったが、ついにこの9月、市内の地域型仮設住宅に入居し、自立生活に踏み切った。これには後藤さんとかかわる多くの人達の協力と支援が必要だ。阪神障害者解放センターでも、この先どうやって後藤さんの生活を支えていくかを何度も討議した。
 しかし、後藤さんには24時間介護が必要だ。震災後のボランティアで知り合った新しい女性介護者を含めても後藤さんの介護付けは当初非常に厳しい状況だった。特に泊まり介護をしてくれる人が全く足らない。そんな時は市内に住む他の女性自立障害者の家に泊まったりしてなんとかしのいだ。また、短期ボランティアで他の地域から来た人に集中して介護に入ってもらったり、一人で週に何日も介護に入ってくれる地元の人もいる。みんな後藤さんを支えようと必死だった。
 24時間、約30人の女性介護者が交代で介護に入る毎日だが、安定した介護ダイヤを組むにはあともう少し人数が必要だ。そして今、後藤さんを中心に少しずつ女性介護者の交流の輪が広がりつつある。後藤さんの介護ノートは生活の記録以外にもそんなみんなの思いがつづられていて、介護の時にそれを読むのが楽しみだったりする。
 震災から10カ月。辛いこと、慣れないことばかりの連続でとまどい、時には悲嘆に暮れることもあった介護をしてもらう度に「すみません」「ごめんね」を連発して、新しい介護者にはなかなかトイレ介護を頼めず膀胱炎になりかけたこともあった。急に増えた介護者の名前が覚え切れない悩みもある。電動車いすの運転もなかなか慣れない。疲れ切って体調を崩すこともある。でも後藤さんは今自分自身の生活を築こうと頑張っている。生活を管理し、自由に街に出て、そして多くの人と出会う毎日が始まった。そんな手ごたえを感じながら後藤さんは今、自立生活を送っている。
 11月11日、門戸厄神“らくだはらくか”での第3回目の手作り青空市の日、後藤さんは53回目の誕生日を迎えティピィの中でささやかなお祝いをした。後藤さんの介護者やセンターのスタッフ、そして自立生活を10年以上この西宮で続けていた数名の女性障害者が駆けつけた。
 みんなの激励とたくさんのプレゼントを抱えて後藤さんは「どうしましょう」とまたまた泣き出してしまう一幕もあり、「もうこれからは寂しがりません」とみんなに宣言。女性障害者のAさんは「昨日の夜も介護者がいなくて私の家に泊まった。私の介護者もいなかったので私が後藤さんのトイレ介護をしたけど大変だった。これからは若い人にどんどん介護に入ってもらいたい。」とアピール。震災で家が全壊し仮設住宅で春から生活を始めた女性障害者も、「寂しいのはみんな同じ。仮設住宅には高齢者が多くだれも訪問者がいなくて毎日寂しい生活を続けている。私の所には毎日介護者が来るので周囲のお年寄りから羨ましがられたりする。でも羨ましがられても仕方がないから、私は自分の方から近所のお年寄りの家に遊びにいったりして、少しづつ障害者の生活を知ってもらいながら私たちの理解者を増やそうとしている。後藤さんももっと仮設の周りの人たちと交流すればいい。」とアドバイス。他のみんなも「がんばろ、後藤さん。これからや」と激励した。
 いま後藤さんは介護募集のパンフレットを作って、大学やイベント会場などで積極的に配っている。初めての自立生活の中で必死に世の中とかかわろうとしている。そんな後藤さんの問いかけに対し、ぜひ社会がこたえていって欲しいと思う。
阪神障害者開放センター 西宮対策本部
古家後 玲子

[写真あり 省略]


前略 読者のみなさま

ボランティア募集のお願い

 私たち兵庫県南部地震障害者救援本部は、地域で自立をめざす障害者(団体・作業所等)の被災からの復活を支援する活動をしている草の根のグループです。震災直後から、被災した障害者救援のために物資を送り、ボランティアを募り、資金集めを呼びかけ、障害者の緊急避難所としてプレハブを建てるなどの活動を行ってきました。
 地震から10ヵ月が過ぎました。さまざまな事件が世間の目を釘付けにし、1月の大惨事のことは、ひとびとの記憶に埋もれてゆくかのように思われます。けれども、被災障害者にとっては、今なお緊急事態は続いているのです。障害者たちは、仮設住宅へ、壊れかけた自宅へと、生活の場を移していきました。もともと地域で自立しようとしていた障害者たちの住処は、ほとんどが安普請の老朽化した住宅だったので、あの大地震でひとたまりもなかったことは言うまでもありません。もうひとつ、地震で壊れてしまったもの、それが障害者にとってライフラインに等しい、介護者との関係なのです。季節が移り、これからまた厳しい寒さがやってきます。障害者たちの生活を保障する介護者が圧倒的に不足しています。被災地の障害者、彼らを支える仲間たちにとっても、急を要する切実な問題なのです。障害者自身が街へ出て、チラシを配って呼びかけていますが、思うようには集まりません。
 つきましては、広くボランティア募集を訴えたく、改めて一筆した次第です。友人、知人、被災地の近くの方をご紹介ください。どうか、ご協力よろしくお願いします。

介護ボランティア募集します

★被災地障害者センター(神戸市) 電話078−531−9511 FAX078−579−0213
神戸を中心に40件近いニーズを抱えて大忙しです。これからますます需要が増えると予想されます。みんなでともに生きる街をつくるために、目に見えるつながりを広げよう。地元の方、定期的にできる方、たずねて来てください。遠方の方(2週間以上で後方支援、宿泊所あり、雑魚寝だけど)もよろしく!
★阪神障害者解放センター“らくだはらくか?”(西宮市) 電話0798−53−9449(FAX兼)《11/27まで》
 作業所“キントーン” 電話0798−35−8091(FAX兼)

障害者の身の回りの世話、食事を作る、外出時の介添えなど、手伝ってもらいたいことはいっぱいあります。週に1回あるいは隔週1回でも、1〜2時間だけでも、定期的に来てくれる方を特に希望!障害者の方を相手にするのだからと難しく考えず、一度来てみてください。普免あればなお歓迎。あったかーい心と力、待ってます!!
★みんなの労働分化センター(尼崎市) 電話06−497−3010 FAX06−497−2105 雑居工房
特に男性の介護者、切実です。大募集! 味のあるメンバーにとにかく会いに来てください。食事を作って一緒に食べてくれる人も大歓迎! いろんなかかわりかたができます。できることをさぐってみましょうよ。


“らくだはらくか?” 移転のお知らせ

テント村閉鎖にあたって

  (らくだはらくか?つうしん・臨時号より)
(略)...西宮の行政が避難所を用意してくれなかったために、門戸厄神さんの御厚意により、駐車場をお借りすることができました。私としては避難所と救援活動をしたいと思い、行って参りました。以来約7カ月、厄神さんの行事が近づいたため、私たちは、外の場所に拠点を移し、救援活動を続けていきます。今後とも迷惑をかけると思いますが、何とぞよろしくお願い致します。
阪神障害者解放センター代表 福永年久

新住所 西宮市甲風園1丁目9−8−502
     TEL/FAX 0798−67−0046 または 67−0057(11月28日以降)

[地図あり 省略]


救援本部会計報告 北から南からかわらぬご支援ありがとう

みんなの力と心を合わせて、季節の変わり目を楽しもうよ

たくさんのメッセージをもらうと元気が増殖します。各地の元気をご紹介します。

★支出について
人件費…介助派遣・情報発信・物販・企画etc再生めざして常時17名が有償で活動中。(兵庫14名・大阪3名)
救援金…義援金11グループに計714万円・避難生活経費・拠点確保等
お見舞金…42団体分、1260万円
救援物資…プレハブ3件設置と移転内装設備費・車3台・バイク5台・印刷機・ワープロなど
電話料…被災地に携帯電話5台と毎月の通話料金など
★収入について
 街頭カンパは救援本部主催以外の、各地の街頭カンパも含まれています。雑収入は立替金の返金分などです。通信購読カンパ(年間千円)は個人・団体・企業のどれかに含めて集計しています。多数お申込みありがとうございます。(現在87名)

今回は、今までにカンパをくださった方のお名前を掲載させていただきます。

[名簿あり 省略]

Very Thanks!!
※カンパを下さった方のみを掲載していますが、物品提供やボランティアでご支援頂いた方は数え切れません。ひとつの団体にたくさんの方がカンパを受託されたものがかなりあり、集約団体名だけ掲載していることもあります。全てのお名前を載せられず申しわけありません。ありがとうございます。 1995年11月6日現在集約分

たくさんのご支援ありがとう!!


わたしにもできる被災障害者の応援

お店紹介 PART3 サニーサイド作業所

〒660 兵庫県尼崎市金楽寺2−33−25
06−401−0621(FAX兼)
★休日は毎週金・土、祝祭日です。

 サニーサイド作業所は、今年1月末の開所を予定して準備を進めてきたさなかに、1.17の大地震に直面しました。自分たちのことよりも、近辺に避難した方々のところへ、炊き出しに物資運搬にと救援活動に奔走しました。この非常事態のたいへんな中、「こんなときだからこそ、みんなで力を合わせてがんばろう!」と、障害者・協力者の強い声に支えられ、やっと、この5月に喫茶的作業を中心とした小規模作業所としてオープンしたのです。しかし、現状は厳しく、この大地震の影響で、新規のサニーサイド作業所には県からの行政補助の見通しは全く立たないまま、現在に至っています。懸命に働きかけて市からの助成は6月になんとか認められたものの、尼崎市では他の都市の同規模の作業所に比べて、助成金が200万ぐらい低いとのことです。ゼロからの出発のサニーサイド作業所をみんなで応援してください。

[地図あり 省略]

サニーサイド宣言
(前文)
 サニーサイド作業所は、障害者と健常者が地域で共に生きていく為のコミュニティセンターとしての場であり、障害者が社会に参加し、そのそれぞれの生活の可能性を拡げ、自立していく為の拠点です。
 又、それに関る健常者にとっても、自立支援を通して、障害者を含んだ社会への参加の拠点であり、共生の考えと行動を謙虚に学んでいく場です。
 これらのことに必要な情報交換や生活相談や共同作業を通じて、サニーサイド作集所は、それに関るすべての人が、
「サニーサイド(陽のあたる場所)」を歩いていく為の力となります。

 サニーサイド作業所には、みんなが集えるスペースがあります。おいしいコーヒーを飲みながらいろんな方々と交流していきたいと考えています。お近くにいらしたときは、是非お立ち寄りください。
お待ちしています。

バザーなどのイベントにもどうぞ!
サニーサイドのすりごま250円
ごまあめ350円
そぼくな味わい ごまかりんとう200円
よろしく


いんふぉめいしょん紹介

『神戸から』
発行人/呉 相現 
編集主幹/津村 喬 
編集長/渡邊 仁 
A4版

[本の写真あり 省略]

「神戸から」発刊の言葉 (抜粋)

 被災地発の雑誌ができました。
 被災した仲間へ、全国へ、そして明日へ。『神戸から』。みんなで支えてください。阪神障害者解放センターの福永さん、古家後さんが編集委員に入っています。

●定期購読について
1年12冊 9480円(11冊分の料金で12冊お送りします。)
半年6冊4840円(200円引)
*いずれも送料240円(一冊につき)が加算されています。お申し込みは郵便振替の通信欄にご記入のうえ、料金をお振り込みください。
振替口座番号:01180−1−67443
加入者名:雑誌「神戸から」
*詳細は(株)1.17市民通信 tel078−222−6245へ。

●被災者の「今」を全国に広めてください
販売・普及にご協力ください。まとめて取り扱っていただくと、定価600円を400円で卸すことができます。200円を活動費としてお渡しできますので、あなたの団体で扱ってください。また、支局として各地でまとめて取り扱ってくれそうな方のご紹介もお待ちしてます。
問い合わせは、(株)1.17市民通信  tel078−222−6245へ。

●手記をお寄せください
400字3枚程度。住所・氏名・年齢・自分を紹介する肩書(または職業)・電話番号を明記の上、ファックスか郵送でお送りください。ワープロ・パソコンをお使いの方は、フロッピー(MACかMS−DOS)でお送りいただけるとうれしいです。原則として、原稿の返却はいたしません。なお、文章を手直しさせていただくこともありますのでご了承ください。本誌掲載分には(株)1.17市民通信の株を一株(5000円相当)差し上げます。株主として雑誌を支えてください。
送り先: 〒650 神戸市中央区港島中町3−1−2東急ポートアベニュー1F
ワタナベエディトリアル内 「神戸から」編集部
tel 078−302−3918
fax 078−302−2622


いろいろ


イベント案内

門戸厄神駐車場・世界テント村でのラスト・イベント
11月の青空市も大盛況で500人余りの人がテント村を訪れた。これでこの場所ともサヨナラだ。みんなで盛り上がろうよ!!

[ポスターあり さよならコンサート 省略]
[会場地図あり 省略]


関東の講演会のご案内

テーマ「つながりを見えるものに−阪神・淡路大震災、被災地からあなたへ」
≪趣意≫....(略)....震災弱者という言葉がマスコミの間で頻繁に使われるようになりました。しかしその言葉で当てはめられてしまう人々が抱えている問題というのは決して震災ゆえなのではない、そんな思いがそれら問題をおしつけられた人、それをまじまじと見ることになった人の中に共通して生まれているように感じます。震災で起こったと思われる問題のすべての根幹には必ず震災前からある本質的問題があるのです。そして被災者やそれをとりまく人々が今、直面しているのはそういった社会のありかた、方向性をも見直さざるをえないものであると強く感じます。その意味で、これら震災によって浮き彫りになった問題は決して被災地だけでは終わらないのではないでしょうか。...(略)...このイベントが多くのつながりを生み出すことを願ってやみません。[発起人 藤田慎一]

日時/12月16日(土)10:00〜
会場/横浜市立大学内カメリアホール
後援者/村井雅清(ちびくろ救援ぐるうぷ代表、仮設支援連絡会代表)・福永年久(阪神障害者解放センター代表)・金宣吉(兵庫県定住外国人生活復興センター代表)・酒井通雄(岩波新書「阪神大震災以後」編集、西須磨まちづくり懇談会発起人)
<敬称略>

被災地障害者センターの藤田さんの企画です。開催に当たっての支援にご協力ください。

  1. カンパをお願いします。講演者の交通・宿泊費、宣伝費、etc...連絡先 045−846−8206 川上芳香
  2. 当日の出展・出店の参加をお願いします。何を売ってもOK。できるかぎりカンパにまわしてください。
     連絡先 045−786−2393 小原昌史
  3. まわりのひとにつながりを広げてください。
     神戸窓口連絡先 078−672−0860 藤田慎一
     横浜窓口連絡先 045−783−6195 山県史子

THE・街頭カンパ

大阪編

いつもあたたかいご声援に感謝、感謝、です。

11月5日(11:00〜18:00) 天王寺
◆参加者/枚方・障害者労働センター、マッサクぐる〜ぷ、大阪盲ろう者友の会、応援センター、つばさフレンズRUN、ポッポ、アド企画、内部障害者の福祉を守る会連合会、全逓大阪「障害者」連絡会、全逓大阪部落解放研究会、被災地障害者緊急避難所「拓人」の住人、救援本部事務局
延べ45人 おつかれさま!!
(前号で「全国盲ろう者友の会」と掲載しましたのは、「大阪盲ろう者友の会」の間違いでした。どうもすみませんでした。)
◆募金総額.........¥342,320−
◆募金累計額....¥5,289,131−
◆12月は2回の街頭カンパ活動があります。
10日(日)天王寺
地下鉄・御堂筋線「天王寺」西口改札駅長室前
24日(日)京橋
JR・京阪電車 連絡通路
両日とも 11:00〜18:00
さあ、老いも若きも年末はみんなで街頭カンパ!


事務所の窓から no.3  もう10カ月、まだ10カ月

 11月もあとわずか、事務所のそばの大通りを木枯らしが吹き抜けていく。ついこの間の灼熱のアスファルトが嘘のようだ。
 救援本部では震災写真のパネルを30点程作ってこれまで街頭カンパなどで活用してきた。それがこの秋人気タレント並に西へ東へと日本列島を駆け巡った。各地の文化祭やイベントからお呼びがかかったのだ。山口県岩国市では若い人たちのロックコンサート会場で展示され関心を集めたという。パネルが被災地の心を乗せて同時代を生きるまだ見ぬ同志たちを結び付けてくれたらどんなに素敵だろう。と心がはやり先日大きなイベント会場にパネルをかついで出かけた。せっせとビラをまきカンパ箱を置いて行き交う人に声をかける。しかし反応は鈍い。焦る。「同志よいずこに!」「カンパ?私なんべんも義援金したよ」という声も。ああ1700億とかの義援金…!でも義援金はあくまで個人が対象で、作業所などは対象外。
 今度の地震で障害者の安否確認や救出、救援に一番力を発揮したのが小規模作業所やデイケアセンター、グループホームなどの地域拠点ネットワークだ。それが「無認可の法外施設」(こちらに責任があるかのような随分な表現ではありませんか!)ということで国や自治体の援助が無く本当に困っている。もともとビだから、道路下の斜めになった所にベニヤを貼り付けただけの作業所もある。地震の後、道路の継ぎ目がずれて揺れがひどくなったというコワイ話もある。一日も早く脱け出たいがめどが立たない。障害者のくらしは、地震の前も地震の後も危険と背中合わせ。
 まだ10カ月、もう10カ月。二度目の冬はすぐそこだ。     (事務所のねずみより)

[写真あり 被災地障害者センターのスペース『拓人』障害者とボランティアが地域に根差した活動を続けている(兵庫区・須佐野公園) 省略]


(c) 1995兵庫県南部地震障害者救援本部 (デジタル化:神戸大学附属図書館)
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